サイデリアルの使い方

2017/12/12 更新

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このページには専門用語がたくさん登場します。
これから初めて占星術を学ぼうという方がすべて理解することは難しいと思うので、最初から全てを理解しようとせずわかる範囲で読み進めてみてください。
理解は二の次で構いません。大切なことは、サイデリアルを使えるようになることです。

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最初に2つのサインシステムについて説明してから、サイデリアルの使い方を説明していきます。

サイデリアル(Sidereal)とトロピカル(Tropical)

サインシステムとは、サインの始まりの場所の違い、開始点の違いのことです。
西洋占星術で使われている12サインは、太陽の通り道である黄道を均等に12分割して、牡羊座から、牡牛座、双子座…と名前を付けたものですが、このサインの開始場所はサインシステムによって変わります。
サインシステムについては大きく2つの説が存在していて、それぞれサイデリアル、トロピカルと呼ばれています。

サイデリアルは夜空にある牡羊座の始まり付近を12サイン分割の起点に設定しています。
夜空を見上げて牡羊座を見つけたら、その牡羊座の肘の辺りがサインの開始場所になっています。
本当は、ここには「アスペクト」と呼ばれていた星団というか星雲があり、その星団(ということにしておきます)がサイデリアルの起点になっています。しかし、現在アスペクト星団は見えなくなっていて、大型の望遠鏡などを使っても見えないようです。
このアスペクト星団、最初は青色だったものが、やがてはっきりした黄色に変わり、徐々に見えなくなったようです。
今でもサイデリアルの起点はこの星団なのですが、この星団に関する記録が歴史からほぼ消失していて存在が知られていないことと、肝心の星団自体が見えないことが重なり、サイデリアルの起点は現在、昔の文献を頼りに勘で見当をつけているような状態になっています。
そのようなわけで、サイデリアルの起点に関する説はいくつも存在し、それぞれの説によって起点の場所が微妙に異なっています。

これに対しトロピカルでは見解が統一されています。
トロピカルの起点は春分点であり、地球上のお昼と夜の長さがちょうど同じになる瞬間に太陽がいる場所を12サイン分割の起点に設定しています。
この場所は現在、夜空を見上げて星座を探した時、魚座と水瓶座の近くにあります。

二つのサインシステムの違いを説明してきましたが、重要なことは、占星術はサイデリアルを基準に創られているので、占星術を使うためにはサイデリアルを使う必要がある、ということです。
なぜサイデリアルを使うはずだった占星術でトロピカルが使われるようになったのかという歴史は興味深いところですが、長くなるので機会を改めます。
ここでは、サイデリアルを使うための方法を説明します。

1.サイデリアルのサインと度数の求め方
2.サイデリアルに対応している占星術ソフト
3.回転ルール(反時計回り)
4.サイデリアル99%、トロピカル1%

1.サイデリアルのサインと度数の求め方

現在、西洋占星術のソフトでは基本的にトロピカルが用いられています。
日本語でも英語でも、ほとんどのソフトはトロピカルのみの対応で、サイデリアルに対応しているソフトは少数です。
2017年現在、日本語で使えるサイデリアル対応ソフトは、朝比奈には発見できませんでした。
後ほどサイデリアル対応ソフトを紹介しますが、そのような訳で日本語に対応していません。
そこで、日本語対応のソフトでトロピカルのホロスコープを表示しつつ、そこからサイデリアルのホロスコープを作れるようになりましょう。
これが目標です。

【サイデリアルのホロスコープの作り方】
 1.トロピカルのホロスコープを用意する
 2.サイデリアルとトロピカルの差を利用してサイデリアルのホロスコープを作る

サイデリアルの起点となるアスペクト星団は、トロピカルの起点である春分点との度数差をほぼ正確に求めることができます。
そのため、トロピカルの天体がいるサインと度数からある一定の度数を引けば、サイデリアルのサインも度数も求められます。
ただし、この度数差は毎年少しずつずれているので、その変化の割合も知っておきましょう。以下に度数差と変化の割合を掲載します。

◆ 度数差(ホラリー)
 ・1954年:23度00分差
 ・2027年:24度00分差
 ・2100年:25度00分差
◆ 変化の割合
 ・約73年で1度

サイデリアルとトロピカルの度数差は、1954年で23度差、2027年で24度差になります。つまり、トロピカルでおひつじ座0度にいる天体は、サイデリアルに直すと1954年ではうお座7度、2027年ではうお座6度にいることになります。
実は以前、現在のサイデリアルとトロピカルの度数差について2027年で26度00分差と記したことがあります。
24度と26度でどちらが正しいのかというと、ややこしいことにどちらも正しいものなのです。
この理由にはネイタルが関係して長くなるので、機会を改めて説明します。
今覚えておいてもらいたいことは、2017年現在、ざっくり言って、ホラリーではトロピカルから大体24度ずらせばいいんだな、ということです。

一応、細かい度数の求め方も解説します。
この表の数値と割合を使えば、どの年度でも正確に度数を計算することができます。
例えば、2017年でトロピカルおひつじ座0度00分にいる天体は、サイデリアルではうお座6度09分付近にいることになります。
計算式は以下の通り。
・2017-1954=63
・60分÷73×63=51分(小数点切り捨て)
・牡羊座0度00分から23度51分前に戻せば良いので、魚座6度09分

え?よくわからなかった?
大丈夫。こんな計算式を一応は紹介しておきましたが、実際のところ細かい度数は不要なのです。
ホラリーでもネイタルでも、天体のいる度数は大雑把で十分です。
なぜかと言えば、占星術がそのように創られているためです。
占星術が生まれた時代は観測技術が未熟でした。そんな時代でも使えるように、占星術は創られているのです。
昔の人は細かい度数を把握することはできませんでした。だからあなたも同様に、細かい場所を把握する必要はないのです。
適当に24度くらい引いておけば、それで十分です。
この時、24度差を計算するのが面倒な人は、一つサインを戻して、6度足す方法でも同じことができるので覚えておいても良いでしょう。
朝比奈はこの方法をよく使っています。
例として、トロピカルおひつじ座15度24分にいる天体のサイデリアルのサインと度数を考えてみます。
まずうお座15度くらいにいると考えて、そこに6度足します。
するとうお座21度。これで計算できました。細かい度数を気にする必要はありません。

サイデリアルとトロピカルの度数差は、約73年で1度広がります。
1954年で25度差だったものが、2027年では26度差に広がります。
この変化の割合は広く約72年で1度と考えられていますが、正確には約73年になるようです。
このズレが生じる原因は地球の歳差運動と呼ばれる地軸の回転現象にあるのですが、解説は難解なので、詳しく知りたい方は『天体の位置計算』(長沢 工)をお読みください。ここでは省略します。

それでは、トロピカルからサイデリアルを作る実例を見てみましょう。

このホロスコープを、ちゃかちゃかとサイデリアルに変換してみます。
まず、アセンダントがさそり座1度。
ここから24度引くので、てんびん座7度くらい。
一つサインを戻して、てんびん座1度 + 6度でてんびん座7度です。
木星はてんびん座26度にいるので、24度引いて、てんびん座2度くらい。
度数が24度より大きいときにはそのまま引きましょう。
太陽はふたご座18度にいるので、おうし座24度くらい。
おうし座18度 + 6度でおうし座24度。
簡単ですね。
このページの下の方に、上のホロスコープをサイデリアルに直したものを掲載しています。後ほどご覧ください。
現実的には、頭の中ですべてを計算するのは大変なので、紙と鉛筆を用意して、○を書いて、ハウスの線を引いて…と、ちゃっちゃか描いていきます。
慣れればすぐ描けるようになりますよ。

2.サイデリアルに対応している占星術ソフト

英語にあまり抵抗のない方は、サイデリアルのホロスコープを作れる占星術ソフトを使いましょう。
当然ですが、占星術ソフトを使えればホロスコープを作る作業は楽になります。
西洋占星術でサイデリアルを用いるという考え方がマイナーなので、サイデリアル対応のソフトは少数ですが、Morinus(モリヌス)とKepler(ケプラー)をお勧めしておきます。
どちらを用いればよいでしょうか?
Morinusは無料のソフトですがひじょうに優れた占星術ソフトなので、サイデリアルを試してみたい方はここから始めるとよいでしょう。
KeplerはMorinusよりもやや正確なホロスコープを作ることができます。
精度を追求するようになってきたら、Keplerも使うと良いでしょう。
ただ、ホラリーを勉強しているうちはMorinusで十分です。

Morinusを使う場合には、Options(オプション)>Ayanamusha(アヤナムシャ)の設定を、Babylonian,KuglerⅡ(2)に設定してください。
アヤナムシャというのは、サイデリアルとトロピカルの度数差のことです。
Babylonian,KuglerⅡは、大体24度差になります。
先ほど説明したように、ホラリーではアヤナムシャを24度くらいに設定します。
そこで、このアヤナムシャを使用してください。

Keplerを使う場合は、SettingsのZodiacをSiderealに設定してください
Keplerの場合、アヤナムシャが大体24度くらいに設定されています。
これをそのまま使えば良いでしょう。

3.回転ルール(反時計回り)

ホロスコープは、頭の中で少しだけ回転させてください。
ハウス・カスプの位置はそのままに、サインと天体をぐるっと、少しだけ回転させるのです。
Morinusの場合は、0度~4度、順回転(反時計回り)させます。
Keplerの場合は、2度~3度、順回転させます。
例えば、Keplerで作ったホロスコープのアセンダントがさそり座12度だったら、頭の中でホロスコープを少し回し、アセンダントの度数がさそり座9~10度になるよう修正するのです。
この作業によって、すべてのハウス・カスプの度数が同様にずれていきます。例えば、第2ハウス・カスプがいて座15度であれば、いて座13度くらいに頭の中で直します。
天体の度数はそのままです。サインと一緒に回転させるので当然ですね。例えば、いて座14度にいる土星の位置は、そのままいて座14度になるということです。

これは、クラシック占星術で5度前ルールとして定着しているルールの本当の使い方です。
回転ルールは難しすぎて昔の人にはうまく伝わらず、誤解されて5度前ルールとして定着してしまったようです。
このルールについてはサイトの中で説明しますが、要点を掻い摘むと、「天体がハウス・カスプの前、約5度以内にいる時、その天体は次のハウスにいると考える」というものです。
しかしこれは誤りで、どんなにギリギリでも、天体がいるハウスが、その天体のいるハウスです。
例えば、Keplerを使う場合、第2ハウス・カスプの4度前にいる金星は、回転ルールを用いても第1ハウスにいるままなので(3度回してみてもハウス・カスプの1度前にいるため)、第1ハウスにいる金星と考えます。
もし5度前ルールを用いると、5度以内にいる金星は第2ハウスにいると考えることになります。
このように、回転ルールと5度前ルールとでは天体のいるハウスは異なることがあります。天体のいるハウスが変わるとその天体の表す内容が変わるため、占い結果も変わることになります。
この回転が最大の問題になるのは、アセンダントが、例えばてんびん座1度にあるような場合です。この時はアセンダントをさそり座の29度くらいに頭の中で修正するため、もちろんアセンダントの支配星が変わります。
アセンダントの支配星が変わることの意味は、占星術を学ぶにつれて理解できるようになるでしょう。

この回転度数が2~3度で安定しているのがKeplerで、このソフトを使えばわりと正確にアセンダントの度数を求めることができます。
Morinusは0度~4度です。ただ、Morinusは基本の精度が高いため、0~2度頭の中で回す方法でも大して問題はないように思えます。これはKeplerと比較して確かめることができます。

他のソフトについても触れておきましょう。
スターゲイザー(Stargazer)とPLACIDUS6.0について説明します。
スターゲイザーは、約5度順回転させてください。
PLACIDUS6.0(プラシーダス)は、約5~7度順回転させてください。
この二つのソフトはトロピカルのみの対応です。
先に、占星術はサイデリアルが前提の占いでありトロピカルは用いないと説明しましたが、一部例外があります。
時たま、トロピカルも使うのです。
その状況については後で説明します。
重要なことは、トロピカルでも回転ルールは適用させるということです。
そして、トロピカルのホロスコープを作った場合には、これらのソフトではこの度数回転させるということです。
MorinusとKeplerについては、トロピカルを用いたことがないので不明です。
なお、PLACIDUS7.0の場合はサイデリアルも使えますが、サイデリアルの場合の回転度数は不明です。
PLACIDUS7.0でトロピカルを用いる場合、回転度数はPLACIDUS6.0と同じです。

それから、例えばスターゲイザーでサイデリアルを作る時には、まず24度引いてサイデリアルの度数を出し、そこから2~3度回転させれば良いと思います。
スターゲイザーは約5度と説明しましたが、これはあくまでもトロピカルのホロスコープを読むときの回転度数です。
サイデリアルに直す場合には、MorinusやKeplerに合わせて2~3度回転させる方法を使ってください。

それでは、なぜこの回転ルールが必要であるとわかるのでしょうか?
これは、ネイタルでは簡単に証明というか、根拠を見出すことができます。
ネイタルでディレクションという技術を用いた場合、アングルへのディレクションが規則的にずれるのですが、この回転ルールを適用すればこのずれの理由が明らかになるのです。技術的な説明は長くなるのでここでは省略します。
その他の、ソーラーリターンやホラリーでは、この回転ルールの必要性を証明することは難しくなるでしょう。
アセンダントの支配星が変わることもあるので結果と照らし合わせて納得できる場合もありますが、曖昧なことも少なくありません。
これからホラリーを学ぼうというあなたは、とりあえず、「頭の中で2~3度回転させればいいんだな」と考えておいてください。

なお、この回転ルールは、ホロスコープを作ろうとする側の観測ミスや計算のずれといった問題ではなく、ホロスコープの読み方に内在する問題です。
占星術が創られた時からホロスコープに備わる問題なのです。
だからこそ、占星術を創られた方々は注意点として、うまく伝わらなかったにせよ、回転ルールを伝えたのです。

4.サイデリアル99%、トロピカル1%

占星術はサイデリアルを使うことが前提で創られています。
地球上に生まれた人について占星術で何か占う時には、ネイタルでもホラリーでもサイデリアルを用いるように創られているのです。
そこで、サイデリアル前提なのだから全ての人にサイデリアルが当てはまるかと言うと、そういうわけでもありません。
原則あるところ例外ありという格言は占星術にも当てはまり、世の中には、トロピカルのホロスコープが当てはまってしまう人が約1%存在しています。
この人たちには、ネイタルでもホラリーでもトロピカルが当てはまります。
正確には、ネイタルでトロピカルが当てはまる人の場合、ほぼ確実に、ホラリーでもトロピカルが当てはまるのです。
逆も然り。ホラリーでトロピカルが当てはまる人には、ほぼ確実に、ネイタルでもトロピカルが当てはまります。
トロピカルが当てはまる人は例外に当てはまる人です。
この人にはありとあらゆる例外事項が当てはまりやすくなり、このサイトの中で出てくる、「たまに」とか、「稀に」とか、「滅多にないのですが」という説明の全てが当てはまりやすくなります。
あたかも、占星術には王道の読み方の他に例外のコースがきちんと整備されていて、こちらのコースには専用の読み方が用意されているかのようです。
それから、極々、本当に稀に、サイデリアルとトロピカルが混在して当てはまる人もいるでしょう。忘れても良いような確率になるとは思いますが、一応頭の隅に置いておいてください。
補足として、トロピカルが当てはまる人の家族にトロピカルが当てはまりやすくなるようなことはありません。

それでは、サイデリアルが当てはまる人とトロピカルが当てはまる人をどのように区別するのでしょうか?
これには、ネイタルに登場するディレクションという技術を用います。
ディレクションというのは、ある天体とある天体のアスペクトする時期、というような意味で、理論的な詳細は省きますが、例えば、生まれて2年目に木星と月がアスペクト、5年目に水星と月がアスペクト、というような表をその人個人について作ることができます。
その表を基に、人生の中で大きな出来事が起きた時期と、ディレクションで表示される時期をいくつか比較して、どちらの支配星が有効なのかを確かめるのです。
例として、次のホロスコープを見てください。
(1970年6月10日 13時03分 東京)

◆ サイデリアル(朝比奈作・下のトロピカルから約24度ずらしたもの)

◆ トロピカル

この人はサイデリアルのホロスコープではアセンダントがてんびん座にあるため、この人を表すロード1が水星になります。
トロピカルではアセンダントがさそり座になるため、支配星は金星になります。
今ここで使っている支配星は、サイトで説明する朝比奈式の支配星です。よく知られた伝統的な支配星のルールに従えば、サイデリアルではロード1は金星、トロピカルでは火星となりますが、ここでは朝比奈式を用いて説明を続けます。
この人の病気を表す天体はロード6になります。
例えば、この人が9歳の時に病気で入院してしまったとしましょう。
この場合、この人を表すロード1の天体と病気を表すロード6の天体のディレクションが疑われます。
そこで、ホロスコープを見てロード6を特定します。
サイデリアルのホロスコープを見ると、第6ハウス・カスプはうお座。支配星は土星になります。
トロピカルの第6ハウス・カスプはおひつじ座。支配星は木星になります。
次に、ここでは実際のソフトの画像は掲載できませんが、ディレクションで9歳頃を確認します。
そこに水星(1)と土星(6)のディレクションが表示されていれば、この人はサイデリアルのホロスコープが当てはまるタイプであり、ここに金星(1)と木星(6)が表示されていれば、この人はトロピカルのホロスコープが当てはまるタイプである、と判断できるのです。
もちろん、1つの出来事でこのように判断してしまうことは実際にはありえず、いくつかの出来事とディレクションを対応させて判断します。例えば、結婚ならロード1とロード7のディレクションが有力な候補になります。
ただし、ロード1の選び方や結婚相手を表す天体の選び方にはいくつもの例外事項があるため、そのようなことも考慮しながらの作業になります。
それでも基本的には、このような作業を元にサイデリアルとトロピカルのどちらが当てはまるのかを判断していくのです。

この作業を重ねていくと、およそ99%の人にはサイデリアルの支配星が当てはまり、およそ1%の人にはトロピカルの支配星が当てはまります。
サイデリアルの支配星が当てはまる人はサイデリアルのタイプであり、トロピカルの支配星が当てはまる人はトロピカルのタイプです。

また、どういう仕組みなのか不明ですが、サイデリアルで読むべきホロスコープをトロピカルで読もうとすると、読もうとすれば何とか読めることもある、といった感じになります。
的外れな読み方になることもありますが、読めなくもないこともあります。
理由は説明しずらいので、もし興味のある方はサイデリアルとトロピカルを比較してみてください。ネイタルでもホラリーでも、しばらく続けると徐々にわかってくると思います。
ところが、トロピカルで読むべきホロスコープをサイデリアルで読んでも意味不明なことになります。トロピカルで読むべきホロスコープはトロピカルでしか読むことはできません。

これからホラリーを学ぼうとする人はサイデリアルを用いてください。
本当は、サイデリアルタイプの人にはサイデリアルを、トロピカルタイプの人にはトロピカルを用いることが理想です。
しかし、ここまでの内容でわかる通り、サイデリアルタイプとトロピカルタイプの区別をするためには、ディレクションが必要です。
これからホラリーを学ぼうというあなたがディレクションを使えるはずもないので、基本的にサイデリアルだけを使いましょう。
そしてもし、結果と照らし合わせてどうしてもおかしいと感じる時だけ、トロピカルのホロスコープも確認してみてください。
トロピカルタイプの人については、基本的に最初は諦めるという前提になりますが、それで良いと思います。
最初から完璧なんてありえません。始まりはそれくらいで十分です。
難しいことは、もう少し勉強を進めてから。
そしていつか、あなたもディレクションを使うようになった暁には、その時こそこの作業をしてみてください。
初めてトロピカルタイプを発見すると、驚いて、きっともっと占星術が楽しくなりますよ。