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2014/12/3 更新

具体的なことが占えるなんて、信じられない!

ホラリー占星術について解説していたら、こんな質問?を頂きました。

「西洋占星術で具体的なことが占えるなんて、信じられません!」

うんうん。わかります。
僕だって最初かなり疑っていましたからね。。
いきなり信じられないのは当然だと思います。

このあたりは話し出すと実に長くなってしまうので、手短に言うと、西洋占星術って物凄く廃れた時期があって、だいたい西暦1700年~西暦1900年くらいまで忘れ去られていた占いなんです。
その間にホラリー占星術という技術の存在が、そもそも忘れられていました。

その廃れてしまった西洋占星術を復興させたのはアラン・レオという占星術師でした。
僕はこの辺りの歴史を詳しく調べていないのですが、どうもこの時代、具体的な占いが攻撃の的になってしまっていたようです。
占星術師が訴えられて、賠償金の支払い命令が出ていたり、ひどい場合には投獄されることもあったとか。

このような時代背景があったために、彼は心理に焦点を当てた抽象的な占星術を、新しく始めたのです。
これが、現在「西洋占星術」として広く認識されているモダン占星術になります。

このあたりの歴史はなかなか紹介されないため、
「西洋占星術でタロットみたいに具体的なことが占えるの? 嘘でしょ?」
という反応に結びつくのでしょう。

どんなことでも占えます

ホラリー占星術についてこんな解説を時々見かけます。
「本当に悩んでいる質問でなければ、ホラリーで占うことはできません」

うーん、そんなことないんですがねぇ…(^_^;)
どうしてこういう風に思われるようになったのでしょうか??
不思議です。

「些細な悩み」と「深刻な悩み」を区別するはっきりした基準は決められるものではないので、どんな悩みでも占えます。

例えば、3分で忘れるような悩みは、「些細な悩み」ですよね。
三日三晩眠れなかったら、「深刻な悩み」ですね!
じゃ、一日眠れなかったくらいだと…どっちでしょうか?

このように、そもそも区別する基準が曖昧なので、区別することは難しいし、必要もないのです。
「彼とつきあえる?」
「彼とはもう終わり?」
「さっき買ったペンはどこ?」
「このジュース美味しい?」
「この洋ナシが食べごろになるのはいつ?」
「お昼に遊ぶか夜に遊ぶか?」
「試合の日、晴れるかどうか?」
「このクッキーかじったの誰!?」

頭に浮かんだどんな質問でも、占うことができます(^^)

お父さん=第10ハウス、お母さん=第4ハウスじゃないの?

モダン占星術とクラシック占星術では、お父さんとお母さんの割り当てハウスが真逆になります。

【モダン占星術】
父親 = 第10ハウス
母親 = 第4ハウス

【クラシック占星術】
父親 = 第4ハウス
母親 = 第10ハウス

どうして逆になるのでしょうか?

モダン占星術の考え方

モダン占星術では、ハウスとサインと天体の関係を以下のように考えています。

◆お父さんとお母さんを表す天体
お父さん = 太陽
お母さん = 月

◆ハウスとサインと天体の関係
第1ハウス = おひつじ座 = 火星
第2ハウス = おうし座 = 金星
第3ハウス = ふたご座 = 水星
第4ハウス = かに座 = 月
第5ハウス = しし座 = 太陽
第6ハウス = おとめ座 = 水星
第7ハウス = てんびん座 = 金星
第8ハウス = さそり座 = 冥王星
第9ハウス = いて座 = 木星
第10ハウス = やぎ座 = 土星
第11ハウス = みずがめ座 = 天王星
第12ハウス = うお座 = 海王星

モダン占星術ではお母さんを表す天体は月なので、月のいるハウスを探すと…第4ハウスです。
「第4ハウス = かに座 = 支配星は月」なので、第4ハウスはお母さんだと考えているのです。
しかし、お父さんを表すハウスは、太陽が支配星のしし座、第5ハウスではなく、第10ハウスとなります。
理由はよくわかりません、すみません…(*_*)

クラシック占星術の考え方

クラシック占星術の考え方では、ハウスはハウス、サインはサイン、天体は天体という風にそれぞれ独立しています。
モダン占星術のように、お互いをイコールで結ぶという考え方がありません。
ただ決まりがあるだけです。

父親 = 第4ハウス
母親 = 第10ハウス

まぁ、正確には色々と説明があるのですが、どうも僕は抽象的な説明が苦手と言うかなんというか読んでいて面白くないのですっ飛ばしがちで…って正直すぎるよこれ(=゚ω゚)ノ、なので、よくわかりませんハハハ(汗)

◆お父さんとお母さんを表す天体
両親を表すハウスが出てきたので、ついでに天体も説明してしまいましょう。
両親を表す天体の決め方は2つ、「ハウス・ルーラー」と「ナチュラル・ルーラー」です。

方法が2つあるので、お父さんやお母さんを表す天体の見つけ方は少し複雑になります。
さらに、人によっては複数になる可能性もあります。
(ハウス・ルーラーで選んだ天体と、とナチュラル・ルーラーで選んだ天体が異なる場合は2つになります。たまたま同じ天体の場合は、複数にはなりません。)

◆ハウス・ルーラー
第4ハウスの支配星がお父さんを表し、第10ハウスの支配星がお母さんを表します。
第4ハウスの支配星とは、第4ハウス・カスプのサインの支配星のことです。
第10ハウスの支配星とは、第10ハウス・カスプのサインの支配星のことです。
サインと支配星の対応関係は以下のようになります。

記号星座名支配星サインの覚え方英語名
おひつじ座火星羊の顔です。
角が両側にまるっと
Aries
エリーズ
おうし座金星牛の顔です。
やっぱり角がある
Taurus
タウラス
ふたご座水星双子が肩を組んで足を伸ばしていますGemini
ジェミニ
かに座蟹のハサミ2つですCancer
キャンサー
しし座太陽ライオンが威嚇してるのかな?Leo
レオ
おとめ座水星乙女の竪琴に、小麦の穂がふわっとVirgo
ヴァーゴ
てんびん座金星秤です。何を量るのかな?Libra
ライブラ
さそり座火星さそりの毒の尻尾Scorpio
スコーピオ
いて座木星弓矢ですねSagittarius
サジタウラス
やぎ座土星山に登っているヤギです。かわいいCapricorn
カプリコーン
みずがめ座土星男の子の担ぐ水瓶から注がれる知識の水です。バシャバシャAquarius
アクエリアス
うお座木星二匹の魚がひもで結ばれていて、お互い反対方向へ泳ごうとしていますPisces
ピースィーズ

◆ナチュラル・ルーラー
ナチュラル・ルーラーの考え方では、お父さんを表す天体は太陽か土星です。
お昼生まれの人なら太陽、夜生まれの人なら土星が、その人のお父さんを表します。
さらに、お母さんを表す天体は、金星か月です。
お昼生まれの人なら金星が、夜生まれの人なら月が、その人のお母さんを表します。

最初、「…は?」という感じで、僕には何のことやら全然理解できませんでした。
この辺りはネイタル占星術を勉強して、ソーラーリターンを読み始めると実感することになります。
両親のナチュラル・ルーラーをホラリーで使う状況は非常に限られています。
使うことはほぼありません。

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◆お父さんを表す天体、お母さんを表す天体
天体ごとのナチュラル・ルーラー

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◆補足1:第4ハウスと第10ハウスの関係
第10ハウスがお母さんを表す理由は、お母さん(第10ハウス)がお父さん(第4ハウス)のパートナー(7番目)になるためです。
この、あるハウスから7番目のハウスがパートナーを表すという考え方は、以下のページで解説しています
チャートのターン

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◆補足2:「両親」も表す第4ハウス
この辺りの説明は複雑になるのでここでは軽く触れるに留めますが、第4ハウスには、「その人のルーツ」という意味があります。
そのため、第4ハウスは「両親」という意味も持ちます。
まとめると、第4ハウスは両親を表すハウスでもあるし、お父さんを表すハウスでもあるのです。

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