運勢の予測方法

2014/11/12 更新

「あなたの今日の運勢は…恋愛運オッケー、仕事運ちょっと気をつけて」

朝のテレビを見ていると、占いコーナーでこんな運勢占いを見かけます。
こういう、今日の運勢は…、もしくは今年の運勢は…という”運勢を扱う占い”を、”命術(めいじゅつ)”と呼びます。

クラシック占星術にも、命術を扱う分野があり、「ネイタル占星術(運勢を扱う占星術)」と呼ばれます。
詳しい占い方法は非常に難しくなるので、ここでは軽くご説明しましょう。

ネイタル占星術には、運勢を占う方法がいくつか用意されています。
その全ての方法を、僕はまだ試したことがありません。
僕がいつも使っている方法は、広く使われている「プログレス」と「ソーラーリターン」、それに「ルーナーリターン」の3つです。
そのうち他の方法も試してみたいなーと思っていますが、ここではこの3つの方法についてお話します。

1.ネイタルチャート(出生図)を研究する
2.一日を一年として占う方法:プログレス
3.生まれた瞬間の太陽の場所を使う方法:ソーラーリターン
4.生まれた瞬間の月の場所を使う方法:ルーナーリターン

1.ネイタルチャート(出生図)を研究する

3つの方法を…と言いつつ、一番最初に見るのはネイタル(出生図)チャートです。
ネイタル占星術では、まずその人の生まれた時間のホロスコープをよく研究します。
そして、その人に起こる可能性があることと、起こる可能性のないことを特定します。

「あ、この人は仕事で成功する可能性が高そうだな、なぜなら…だから」
「あ、この人は結婚する可能性が高そうだな、なぜなら…だから」

などなど。
このように、まずその人に何が起こり、何が起こらないのかを考えるのです。
これから見ていく、プログレス、ソーラーリターン、ルーナーリターンは、全てこのネイタルチャート(出生図)に基づいて判断します。
ネイタルチャート(出生図)に表示されていないことは、プログレスやソーラーリターン、ルーナーリターンに表示されていても起こらない、と考えるのです。

2.一日を一年として占う方法:プログレス

ネイタルチャート(出生図)をよく研究したら、次にプログレスを見てみます。
ここには、その時期に起こりやすい事が表示されています。

プログレスは、その人の誕生日の1日後のホロスコープが、1年後の運勢を表しているという考え方に基づいた占い方です。
例えば、あなたが40歳の時の運勢を考える時には、あなたが生まれた日から40日後のホロスコープを見る、ということです。

この手法はアラブの思想から来ているそうです。
詳しくご説明したいのですが、僕がそこまで手が回っていない状態です。
そのうち書きたいと思っています。すみません。
今すぐ知りたい人はこっちの本を読んでみてください(*^^)v
「Mystical Astrology According to Ibn’Arabi」

3.生まれた瞬間の太陽の場所を使う方法:ソーラーリターン

ネイタルチャートを見て、プログレスを見たら、次にソーラーリターンを見ます。
ソーラーリターンは、あなたが生まれた瞬間の太陽の位置を使って占う方法で、ある年の誕生日の日のホロスコープを作って、その日から1年間の運勢を占います。
つまり、誕生日から1年間の運勢を占うということですね。
例えば2000年4月5日生まれの人の2020年のソーラーリターンを見ると、2020年4月5日~2021年4月4日までの運勢が表示されていることになります。

※「誕生日から1年間」と説明しましたが、日にちは、正確にはその年ごとに少しずつ変わります。
ソーラーリターンは太陽の正確な位置を固定して、その場所に太陽が戻ってきた瞬間を使うのですが、この瞬間の日付が毎年少しずつずれるためです。
例:
2012年4月6日 13:33
2013年4月5日 0:40
2014年4月5日 6:08

ソーラーリターンには、誕生日からの一年間に起こりやすいことが表示されています。

例えば2100年4月5日生まれの人なら、
「2117年4月~2118年3月に結婚する可能性大」
「2122年4月~2123年3月に引っ越しすると凄く良い」
「2133年4月~2134年3月は健康に気をつけよう。特に、足」などなど。

プログレスと比べると、ソーラーリターンに表示される出来事は具体的なことが多くなります。
ですが、どちらが優れているというわけではなく、両方を組み合わせてホロスコープを読むことになります。

4.生まれた瞬間の月の場所を使う方法:ルーナーリターン

最後はルーナーリターンです。
ルーナーリターンは、その月の運勢を見ていく方法です。
ネイタルチャート(出生図)を見て、プログレスを見て、ソーラーリターンで絞り込んだ可能性が、いったい一年の何月に実現するのかを特定するのです。
5月なのか、8月なのか、もしくは12月なのか。

ルーナーリターンは単独では使いません。
ソーラーリターンで特定したことがいつ実現するのかを探す技術です。

※”何月に”と書いていますが、正確には月がネイタルチャート(出生図)の月の位置に戻ってから、次にまたその位置に戻ってくるまでの範囲です。
…難しいですね、うん(@_@;)