ホロスコープの読み方:星座(サイン)

2014/9/10 更新

1番外側、宇宙の端の領域:サイン

占星術は星座を使う占いです。
おひつじ座、おうし座、ふたご座…聞いたこと、ありますよね?(^^)v
でもこの星座、あなたの考えている星座とちょっと違います。
どのように違うのでしょうか?

占星術の星座は「想像上の場所」

実は占星術の星座って、”想像上の場所”を示しているだけで、”実際の星座”とは違うんです。

【占星術の星座:サイン】
1.占星術の星座(サイン)は「宇宙の端に設定された想像上の場所」
2.サインの場所と大きさの決め方
3.サインが始まる場所は春分点

1.占星術の星座は「宇宙の端に設定された想像上の場所」

おひつじ座、おうし座、ふたご座…と、占星術には星座が登場します。
わかりにくいのですが、この「星座名」には2つの意味があります。
一つは「実在する星座」の名前。
もう一つは「宇宙の端の想像上の星座」の名前です。

「実在する星座」は、夜空を見上げれば見つけることができます。
小学生の時、理科の時間で習った「星座」のことです。

「宇宙の端の想像上の星座」は、理科の時間に勉強したものではありません。
星のカタマリではないので、見ることのできないものです。
「星座」の名前を持つ、「想像上の場所」なのです。
この「宇宙の端の想像上の場所(星座)」は方角的には「実在する星座」の近くにはあるものの、大きさも場所も異なっています。
この想像上の星座は宇宙の端に設定された、極端に言うと「地球から見た方角」です。
実際の恒星が光っている領域の、その外側の領域を指しています。

このような理由から、占星術で「おひつじ座」という言葉が出てきた時、「実在するおひつじ座」のことを指すのか、「宇宙の端の想像上のおひつじ座」のことを指すのか、この言葉からだけでは判断できません。
そこで混乱を避けるために、「宇宙の端の想像上の星座」は「サイン」とも呼ばれています。

【実星座とサインの違い】
・実際の星座:実在の星のまとまりで、大きさはバラバラ
・サイン:宇宙の端のある場所を示しているだけで、大きさは全て等しい(地球から見て30度ずつ)

ホロスコープで確認してみましょう。

普通のホロスコープの図

ホロスコープ

この一番外側のみどりの記号のところが占星術のサインです。
わかりやすくするために他の部分を塗りつぶすとこうなります。

占星術のサインです

占星術のサイン

このホロスコープの中心には地球があります。
宇宙の端がどこにあるのかはわかりませんが、「地球から見てある方角を、サインとして位置づけているよ」ということがわかりますね。
もう一度、一つ前のホロスコープを見ると、例えば、「地球から見て『かに座のサイン』の方角に月がいる」ということがわかります。
火星は「ふたご座のサイン」の方角にいます。

2.占星術の星座(サイン)の場所と大きさの決め方

太陽は東から昇って南を通り、西に沈みます。
この太陽の通り道を「黄道(こうどう)」と呼びます。
サインは、この黄道に沿って設定されています。
下の図をご覧ください。太陽の通り道を図にしてみました。

太陽の通り道が「黄道」

太陽の通り道が「黄道」

この黄道を地球から見て30度ずつ12個に分割したものが、サインになるのです。
(30度 × 12サイン = 360度)
だからサインは「黄道12星座」、もしくは「黄道12サイン」とも呼ばれています。

3.サインが始まる場所は春分点

黄道を12分割してサインを作ることがわかりました。
では、どこを分割の開始地点にするのでしょうか?

5月3日の12時3分に太陽がいる位置から30度ずつ?
7月7日の23時19分に太陽がいる位置から30度ずつ?
どこからでも分割できますよね。

占星術ではサインの開始場所が決まっていて、
「昼と夜の長さがちょうど半分になる瞬間に太陽がいた春分の場所(春分点)から」なのです。

普通は毎年3月20日あたりが春分の日に当たり、その日のどこかで春分の瞬間(春分点)が来ます。
例をあげましょう。
2011年:3月21日 8時20分
2012年:3月20日 14時14分
2013年:3月20日 20時2分
2014年:3月21日 1時57分

その年によって、日付も時間も微妙に変わります。
この瞬間の太陽の位置を基点として、最初がおひつじ座、次がおうし座…と、作っています。

サインの起源は不明

ここまでは、占星術の本ではよく説明されていることです。
ところが、その理由はよくわかっていません。
どうして春分点を基準にしているのか?
ちょうど30度ずつ分割している理由は?
わからないことばかりです(-_-メ)

例えば360度を90度ずつに区切ると、
360 ÷ 90 = 4
黄道4星座(サイン)になってしまいます。

不思議なことに占星術は、何の理由もないままに突然、昼と夜の長さが等しくなった瞬間を「おひつじサイン」の始まりとして、問答無用で30度ずつ黄道をぶった切っているのです。
そしてそのサインに基づき、こういうルールがある、ああいうルールがある、これとこれがこうなったらこうなる…と唐突に説明が始まるのです。
訳がわかりませんね(◎_◎)

外側から2番目の領域:恒星