2.職場の人間関係

2015/9/18 更新

「職場で、新しい上司とうまくやっていけますか?」

【職場の人間関係】
◆ アスカーを表すハウスと天体:第1ハウス、ロード1、月
◆ 上司を表すハウスと天体
 1.上司のみ登場
   ・上司を表すハウスと天体:第10ハウス、ロード10  
 2.仕事と上司が登場
   ・仕事を表すハウスと天体:第10ハウス、ロード10
  2-1.さらに同僚が登場
   ・上司を表す天体:ロード10のディスポジター
   ・同僚を表すハウスと天体:第7ハウス、ロード7
  2-2.同僚は登場せず
   ・上司を表すハウスと天体:第7ハウス、ロード7
◆ 複数の上司を区別する方法
 1.ハウス・ルーラーやディスポジターから
  ・上司を表すハウスと天体:第10ハウス、ロード10
  ・社長を表す天体:ロード10のディスポジター/ロード7(、第7ハウス)
 2.エッセンシャル・ディグニティの強さとレセプション、アスペクトなどから
◆ 同僚を表すハウスと天体:第7ハウス、ロード7
◆ 部下を表すハウスと天体:第6ハウス、ロード6
◆ うまくやっていけるかどうか
  アスカーを表す天体と相談対象者を表す天体の、レセプションやアスペクトをチェックする

職場の人間関係

職場には、色々な人がいます。
上司、同僚、部下など、アスカーとは立場の異なる人が働いています。
ホラリーでは、上司が第10ハウス、同僚が第7ハウス、部下が第6ハウスというように基本的なハウスは決まっているのですが、仕事(第10ハウス)と上司(第10ハウス)が同時に登場したりするので、ハウスや天体の選び方が難しくなることがあります。
仕事についての占いは、正しく天体を選べるかどうか、それが最初の難関です。

職場の人間関係:上司

まずは、最もよく質問される「上司との関係について」の占い方から見ていきましょう。
上司についての質問は、対象が上司だけなのか、それとも仕事と上司についてのものなのかによって、占い方が変わります。
常に、「質問の焦点」を意識してください。

1.上司のみ登場

相談内容の対象が、「上司」についての場合。
それも、上司との関係についてだけ悩んでいて、仕事の業務については悩んでいない状況です。
このような時は、ホロスコープの中で仕事と上司を区別する必要はありません。ストレートに、上司を表すハウスと天体を選びます。
上司を表すハウスと天体は、第10ハウスとロード10になります。
この「上司」とは、「質問の対象者」という意味で、直属の上司なのか、などとは関係がありません。
会社の中に他に社長や部長などがいても、アスカーの質問の中に登場していない時は、基本的に、その人たちはホロスコープに表示されていない、と考えるのです。
ただし、アスカーの置かれている状況を考えて、ホロスコープに怪しい天体が登場していれば、その天体が他の上司を表している可能性もあるので、注意しておきましょう。
いずれにしても、第10ハウスとロード10をチェックするところから始めます。

2.仕事と上司が登場

「仕事の内容はどうですか? それから、新しい上司とうまくやっていけそうですか?」
仕事内容にも、上司にも不安を抱えている状態です。
このような時には、仕事と上司を区別しなければなりません。
まず、仕事を表すハウスと天体は、第10ハウスとロード10になります。
上司が一人であっても複数であっても変わりません。
仕事と上司が登場した時には、さらに同僚が登場するかどうかに注意します。

2-1.さらに同僚が登場

仕事、上司だけでなく、さらに同僚も登場する場合。
この時は、同僚を表すハウスと天体は第7ハウス、ロード7になり、上司を表す天体はロード10のディスポジターになります。
仕事(ロード10)の支配者(ディスポジター)、つまり上司、というわけですね。
例えば、ロード10が♀金星で♌しし座にいれば、仕事を表す天体が♀金星、上司を表す天体は♌しし座の支配星の☉太陽になります。
ディスポジターという単語の意味、覚えていますか?確認しておいてくださいね(゚∀゚)

また、第7ハウスがその仕事のポストに応募している「ライバル(他の応募者)」を表している場合も同様です。
あるポストに複数の人が応募している時は、第7ハウスとロード7が他の応募者を、そしてロード10のディスポジターがその職場の上司を表しているでしょう。

ロード10のディスポジターが、上司を表す天体として登場する機会は多いと思います。
第7ハウスとロード7は、同僚やライバルを表していることが多いようです。

2-2.同僚は登場せず

仕事と上司のみ、登場する場合。
仕事と上司だけが登場し、同僚が登場しない場合には、天体の選び方が変わる可能性が高くなります。
上司を表すハウスと天体が、第10ハウス(仕事)から10番目(ボス)なので、第7ハウス(10+10-12-1=7)とロード7になるのです。
第10ハウスから10番目!この考え方はちょっとびっくりしますよね。
慣れるまで、この考え方はとてもややこしいと思うので、よく注意しておきましょう。
ただ、「上司を表す天体 = ロード10のディスポジター」となる可能性も若干捨てきれないので、一応レセプションやアスペクトもチェックしておいてください。

◆ 複数の上司を区別する方法

相談の中に、複数の上司が登場することがあります。
「直属の上司とはうまくいっていないんですが、社長とはうまくいっているんです。しかし何しろやりにくくて。この後どうなっていきそうですか?」
ここで上司と社長を例にとって説明してみましょう。

1.ハウス・ルーラーや支配星から

基本的に、「質問の対象の上司」が、ロード10によって表されます。
多くの場合、「直属の上司」が対象になるでしょう。そこで、直属の上司を表す天体はロード10になります。
そして直属の上司の上司、つまり社長は、ロード10のディスポジターによって表わされることが多いでしょう。
「上司を支配している人」、という意味になります。
例えば、ロード10が♃木星で♈おひつじ座にいれば、♈おひつじ座の支配星の♂火星が、社長を表していることになります。

もしくは、直属の上司(第10ハウス)の上司(10番目)なので、第7ハウスとロード7が社長を表している可能性もあります。
ロード10のディスポジターを使うべきかロード7を使うべきかは、アスペクトやレセプションなどから判断していきましょう。
ただ、恐らく、ロード10のディスポジターの方が、登場頻度は高いと思います。

この説明を読んでいるとひどく難しく感じるかもしれませんが、実際はそれほど難しいわけではないので、心配しすぎることはありません。
天体を選ぶ時は、レセプションやアスペクトなどが強い味方になってくれます。
「この天体(ロード10)は、あなた(アスカー)に友好的な感じ、こっち(ロード7)の天体は、あなた(アスカー)に意地悪な感じです。どちらが社長でしょうね?」
「それなら絶対こっちです!」

「上司」という言葉には注意が必要です。
アスカーの話とホロスコープの表示がどうしても合わない時には、本当にその上司は「アスカーの上司」なのか、確認してみましょう。
意外と、「仕事を教えてくれている人だから、上司ですけど、でも立場上は同僚になるのかな…?」ということがあります。
この場合、対象の上司を表す天体は、ロード7(同僚)になるかもしれません。

2.エッセンシャル・ディグニティの強さとレセプション、アスペクトなどから

上司を区別する方法はもう一つあります。
第10ハウス・カスプのサインの、5つの良いエッセンシャル・ディグニティを見て、それぞれの支配星から判断する方法です。
例えば、第10ハウス・カスプが♈おひつじ座1度の場合、マイ・サインの支配星が♂火星、イグザルテーションの支配星が☉太陽、お昼のチャートならトリプリシティの支配星は☉太陽、タームの支配星は♃木星、フェイスの支配星は♂火星になります。
そして、マイ・サインの支配星が社長を表し、イグザルテーションの支配星が部長を表し、フェイスの支配星が直属の上司を表す、という感じです。
この時、必ずそれぞれの天体のレセプションとアスペクトを確認しましょう。

ただ、僕はこの方法を使用した経験がありません。
エッセンシャル・ディグニティの種類から上司を区別する?
本当にそんなことができるのでしょうか(‘_’)
良いエッセンシャル・ディグニティは5種類もあります。例えば、社長がマイ・サインの支配星だったとして、残り4種類!
レセプションやアスペクトから判断するとしても、あまりにも多すぎる気がするのですが…。そのうちもし使用機会があれば、再度更新しようと思います。

職場の人間関係:同僚、部下

職場の同僚を表すハウスと天体は、第7ハウスとロード7になります。
例えどんなに仲の良い同僚であったとしても、その人を表すハウスが第11ハウスになる可能性は低くなります。
職場の外で遊びに出かけていたとしても、その質問の中では、その人は友人としてではなく、同僚として登場しているためです。

「職場の部下」は、第6ハウスとロード6によって表されます。
部下のことで苦労している人も多いので、使う機会は少なくないと思います。

うまくやっていけるかどうか

天体を選んだ後は、アスカーを表す天体と、上司を表す天体の間のレセプションやアスペクト、天体のエッセンシャル・ディグニティ、アクシデンタル・ディグニティなどから、いつも通り関係を判断していきます。
「うまくやっていけるかどうか」という質問では、レセプションが重要になります。
基本的にアスペクトは不要ですが、もしアスペクトがある場合にはその性質をチェックしましょう。

うまくやっていけるかを考える時、もしかするとロード10のディスポジターが重要になるかもしれません。
ロード10のディスポジターが、「上司(ロード10)が重要視している人」を表している可能性があるためです。
上司が重要視する人が重要になるという論理は、理解しやすいですよね?
例えば、上司の小泉部長が、同じ部署の長門さんの意見を特に重視していることが明らかな時は、長門さんとは仲良くしておかなきゃな、ということです。
こういう時は、長門さんを表す天体のレセプションをチェックして、アスカーが嫌われていないかどうか確認しておきましょう。
もし悪いアスペクトをしそうなら、何としても避けるようアスカーに伝えます。

ここで注意しておきたいことは、この場合、長門さんは、小泉部長の上司とは限らないということです。
ここまで、ロード10が上司を表す天体の場合、ロード10(上司)のディスポジターは、上司の上司を表す、という説明がよく登場していました。
しかし、この場合は、長門さんは小泉部長の上司ではないかもしれません。
この区別は、アスカーの置かれている状況から判断してください。
もし、小泉部長が重要視する人物が思い当たらないような場合には、ロード10のディスポジターに注目する意味は失われることになるでしょう。

その他の注意点

職場の上司や同僚、部下などが登場しました。
基本的には、ここで挙げた天体を使用すれば、まず問題なく占えるはずです。
しかし、本当に時々、アスカーの話と天体同士のレセプションが、どうしても噛み合わないことがあります。
このような場合には、ナチュラル・ルーラーと文脈ルーラーが登場している可能性も考慮してください。
恐らく、怪しい天体を発見することができるでしょう。