5.スタッフを雇う

2015/2/25 更新

アスカーが会社を経営していたり、人事部に勤めていたりする場合、ある人を「雇うかどうか」悩むことがあります。
こういう時、ここで解説する方法を使って判断してください。
※ここでは、バイト、パート、正社員など、すべてひっくるめて「スタッフ」と呼びます

第1ハウスが雇用主、第6ハウスが被雇用者になります。
この時、第6ハウスが表す人は幅広いので注意が必要です。
バイト、パート、正社員、派遣社員だけでなく、美容室で髪をカットしてもらうときの美容師さん、リフォームを検討している時の大工さん、排水管を修理してもらうときの配管工の職人さんなどなど、「アスカーのために働く人」がこの第6ハウスによって表されます。
執事やお手伝いさんもこのハウスです。

※昔、このハウスは「奴隷」を表していました。
賃金は要らない…!?のかと思いきや、そうでもなかったようです。
ローマ帝国時代の「奴隷制度」は、一般的に考えられている奴隷制度とはかなり様相が異なっていたようで、奴隷というより「大事な大事な社員」と考えた方が良さそうです。
例えば、家庭教師をしているような奴隷は高給取りすぎて、支配階級の中でもごく限られた人たちにしか、雇うことはできなかったそうです。
しかも、「奴隷が何年も勤めた後は、高い税金を政府に払って奴隷の身分から解放してやることが、長年勤めた奴隷に対する主人の責任と見なされていた」とあります。
奴隷市場で奴隷を購入(?)するのにまずお金がかかり、労働には賃金を支払い、さらに最後に退職金(奴隷の身分から解放)が必要だったわけです。
奴隷を所有することは、大変な負担だったんですね。
もちろん、植民地時代などのように、ひどい扱いを受けていた「奴隷」もこのハウスが表すのですが。

また、第6ハウスは、会社の中の「部下」も表します。
「アスカーと部下との関係」を占う時に使うのですが、こちらは「雇うべきかどうか」を判断できるようになれば難しくないので、説明は省略します。

【スタッフを雇うべきかどうか】
◆ 第6ハウスとロード6をチェック
 ・ロード6のエッセンシャル・ディグニティ
 ・ロード6のアクシデンタル・ディグニティ
 ・第6ハウスにいる天体(良い影響か悪い影響か)
 ・ロード6が水星の時
 ・ロード6がふたご座、おとめ座にいる時
◆ ロード1とロード6のレセプションをチェック

まず、ロード6(従業員)のエッセンシャル・ディグニティをチェックします。
ロード6のエッセンシャル・ディグニティは、彼がその仕事をこなせるかどうかを表すので、エッセンシャル・ディグニティが良ければ、その仕事をこなすことができるでしょう。悪ければ、難しくなるでしょう。
この時、その仕事の内容を考慮する必要があります。
もしハイレベルな技術などを要求する仕事の場合、エッセンシャル・ディグニティは重要な要素になると思いますが、商品の品出しのような仕事ならば、エッセンシャル・ディグニティは重要な要素にならないでしょう。

ロード6のアクシデンタル・ディグニティも重要です。
アクシデンタル・ディグニティの項目を順番にチェックしていきましょう。
例えば、ロード6が第6、8、12ハウスにいれば、活動力が弱いハウスなので、家から職場までの距離が遠すぎるなどの、何か働きにくい事情を抱えている可能性があります。

スタッフを表す第6ハウスに対するダメージもチェックします。
サウス・ノードがあればとても悪い印です。その人を雇うことでアスカーが傷つくことを表します。
逆に、もしノース・ノードがあれば良い印。その人を雇うと、おまけとして何か良い利益がついてくるでしょう。

ロード6が水星の時は、良い印ではありません。
「信頼できる相手かどうか」が重要な質問では、水星は「信用できない相手」を表している可能性が高いためです。
水星は「詐欺師」のナチュラル・ルーラーなので、このような意味を持つのです。
この時、水星のエッセンシャル・ディグニティは信用できるかどうかと関係が薄いので、気をつけてください。
エッセンシャル・ディグニティが良い悪いに関らず、水星自体が、「信頼できない相手」のナチュラル・ルーラーなのです。
例えば、水星がふたご座にいてマイ・サインの状態であっても、信用できない相手かもしれない、ということです。

さらに、もしロード6が水星の支配するふたご座かおとめ座にいても、ロード6が水星の時と同じように気をつけなければいけません。
例えば、ロード6が金星で、ふたご座やおとめ座にいる時です。
こういう時も、やはり「ロード6(スタッフ) = 信用できない相手」を表します。

レセプション(好き嫌い、関心)も大切です。
ロード6のロード1に対するレセプションをチェックしましょう。スタッフがアスカーの指示に従うかどうかを表すためです。
ロード6がロード1のマイ・サインにいればとても良い表示で、スタッフはアスカーの指示に積極的に従うでしょう。
例えば、ロード1が金星、ロード6が木星なら、木星がおうし座やてんびん座にいる時などです。

反対に、ロード6がロード1に対してデトリメントやフォールにいる時はとても悪い印です。スタッフはアスカーの指示に反発する可能性が高いため、雇うのは止めた方が良いでしょう。
さらに、ロード1がロード6に支配されている状態も良くありません。
例えば、ロード1が金星、ロード6が木星なら、金星がいて座(木星のマイ・サイン)にいる時などです。
これはアスカーがスタッフに期待を寄せている姿を表しているのですが、同時にスタッフがアスカーのボスになってしまうことを表すので、スタッフの指示に従ってアスカーが働く形になってしまいます。

誰を雇うべき?

候補者が何人かいて、その中の誰を雇うと良いか相談されることがあります。
ロード6は一つしかないので、困りますよね。どのように占うのでしょうか。
候補者の中に、雇いたいと思う人がいる時といない時で、占い方が変わります。

【誰を雇うべき?】
◆ 最初に、候補者を2人(多くても3人)にまで絞り込んでもらう
◆ 雇いたいと思う人がいる時
 ・雇いたいと思う人を表す天体はロード6
 ・他の人を表す天体はアスカーの言葉から選択する
◆ 雇いたいと思う人がいない時
 ・候補者を表す天体は、すべてアスカーの言葉から選択する
◆ アスペクトは不要

まず最初に、候補者を2人にまで絞り込んでもらいましょう。多くても3人までです。
候補者が4人以上もいると、信頼できる結果は期待できなくなってしまいます。

雇いたいと思う人がいる時

候補者の中に、「この人は雇いたい!」という方がいれば、その人を表す天体としてロード6を使います。
その他の候補者は、アスカーの言葉から選びます。その人を表す特徴を、短い言葉で表現してもらいましょう。
詳しくは、4.家を表す天体の説明を参照してください。
その人を表す天体を特定することができたら、上で説明した方法を使い、雇って良いかどうか判断します。

雇いたいと思う人がいない時

候補者の中に雇いたいと思う人がいない場合、アスカーに頼んですべての人を短い言葉で表現してもらい、その言葉から天体を特定します。
この方法を使う時も3人が限界です。できれば2人にまで絞り込んでもらいましょう。
4人以上候補がいるということはアスカーはどこか本気で考えていないことを表します。
絞り込むための詳しい方法は、4.家を表す天体の説明を参照してください。

アスペクトは不要

「誰を雇いば良いのか」相談されている時には、アスカーを表す天体(ロード1、月)とスタッフを表す天体の間にアスペクトは必要ありません。
そもそも候補者は、アスカーの会社やお店で働きたいと応募してきているんですよね?
そうすると、「アスカーが雇うと決めさえすれば、その人を雇うことができる」はずです。
そのため、「雇うことができる印としてのアスペクト」は必要としないのです。
デフォルト・オプションが大切なんですね。

しかし、もしアスペクトがある場合には、アスペクトの性質に注意します。
特に、アスカーを表す天体とその人を表す天体がこれからオポジションしようとしていたら、悪い印になります。雇った場合、後悔することになるでしょう。
他のアスペクトは、エッセンシャル・ディグニティやレセプション(好き嫌い、関心)を考えながら判断してください。

※よく考えるとこの方法、一度に何十人も採用するような大きい会社では使えませんね。