3-1.CL式サインのカテゴリー

2020/8/23 更新

サインのカテゴリーはCL式と朝比奈式で違いがあります。
ここではCL式を解説します。

サインは共通した特徴に基づいて、いくつかのカテゴリーに分類されます。
例えば、「エレメント」「性別」などのカテゴリーが存在します。
サインのカテゴリーはいつも使うわけではなく、そのカテゴリーが相談内容に関係する時に使います。
例えば探し物をする時、場所の候補を示すエレメントのカテゴリーは使いますが、場所と関係のない性別のカテゴリーは使いません。
また、サインのカテゴリーはホラリーやネイタルなどで使う要素です。
太陽星座の人に当てはまる特徴ではないので、例えば太陽星座牡羊座の人の特徴を以下のように判断しないでください。
・男性サイン → 男性
・火のエレメント → 燃えている
・活動サイン → 活動的
・声量が普通のサイン → 声は大きくも小さくもなく
・獣のサイン → 振る舞いが野生的
・手足が不自由のサイン → 手足が不自由

1.エレメント(Elements:火地風水)

【エレメント】
・火 : 牡羊座、獅子座、射手座
・地 : 牡牛座、乙女座、山羊座
・風 : 双子座、天秤座、水瓶座
・水 : 蟹座、蠍座、魚座

古代ギリシャを始め世界各地で信仰されていた思想に、『世界に存在するあらゆる物質は、4つの要素、火地風水によって構成される』というものがあります。
現代では、『元素』によって物質は構成されていると考えられていますが、古代に元素の周期表はないので、超簡略版である、この『火地風水』周期表?が用いられていたということです。
もし古代ギリシャで化学の授業に出席したら、周期表の元素は4つだけ。
例えば水なら、化学式『H2O』とか覚える必要はないわけです。
「水の化学式は?」「水です。」「よし正解。」
占星術では、当時信仰されていたこの思想を、エレメントとして取り入れました。
この思想に従い、サインを火地風水に分類したのです。
何のためでしょうか?
それはもちろん、世界に存在する様々なモノを分類するためです。
エレメントの分類対象は、単なる物質に留まらずほとんど何でも対象になるので、サインを火地風水に分類できれば、多くのことを分類できるようになると考えたのです。
人の性格、色、方角、天気、探し物、適職などなど。

【エレメントの構成】
・火 : ホット&ドライ(熱&乾)
・地 : コールド&ドライ(冷&乾)
・風 : ホット&モイスト(熱&湿)
・水 : コールド&モイスト(冷&湿)

エレメントの構成についても説明しておきましょう。
エレメントは、温度と湿度のマトリックスによって構成されると考えられています。
温度は「熱」と「冷」、湿度は「湿」と「乾」の要素で表現されます。
例えば、火のエレメントは熱と乾の組み合わせにより構成されていることがわかります。
これは例えば、彼を表す天体が火のサインにいるから彼は熱くなりやすく引きずらない性格だねとか、彼を表す天体が水のサインにいるから彼は冷たくて引きずる性格だねという風に使われます。
他にも、冷蔵庫を表す天体が火のサインにいるのはよくないね、水のサインにいて欲しいねとか、気球を表す天体が風のサインにいるのは良い印だねという風にも使われたりします。
それでは以下に、エレメントの分類対象を見ていきましょう。

【エレメントの分類対象】
◆ 人の性格
火 : 怒り
地 : 憂鬱、強情
風 : 陽気、思考
水 : 粘着質

◆ 色
火 : 赤、オレンジ
地 : 濃い緑、深い緑、茶、暗い色、黒
風 : 黄、白
水 : 青、エメラルドグリーン

◆ 方角
火 : 東
地 : 南
風 : 西
水 : 北

◆ 天気
火 : 晴れ、暑い
地 : 晴れ、寒い
風 : 雨、暑い
水 : 雨、寒い

◆ 探し物
火 : 火を使う場所の近く、壁の近く、熱い場所の近く
地 : 床の上、地下
風 : 棚の上など床より高い場所、窓の近く、明るい場所(窓やテレビの近く)、2階より上の階
水 : 水の近く、ソファやクッションなど心地良い場所の近く

◆ 職業の例
火 : 営業、ドライバー、大工さん、警備、警察、消防、自衛官(軍人)
地 : 商品梱包、商品仕分け、販売、事務作業、経理、品質管理、在庫管理
風 : 企画、設計、技術系エンジニア、金融、税理士、弁護士、マーケティング
水 : カウンセラー、保育士、営業(人付き合いが中心)、対面販売、旅行、ホテル、ブライダル、観光、販促

職業を考える時、純粋に火地風水で割り切れる仕事は存在しないはずなので、組み合わせを考え、その中でも特に目立つ特徴に注目することになります。
例えば営業の仕事では、外回りをするために強い体、つまり火の要素が必要になりますね。
同時に、交渉先とのやり取りでは人間関係、水の要素が大切です。
それに、その後の細かい交渉の詰めの部分や、報告作業、地の要素も待っているはずです。
その中で最も欠かせない要素は、火の要素であるの体の強さ、ですね…たぶん(自信なし)。

2.複数のサイン(Double-bodied : ダブル・ボディー)

【複数のサイン】
・双子座、乙女座、射手座、魚座

サインは単数を表すサインと複数を表すサインに分類されます。
ここには複数のサインだけを載せました。ここに載せていないサインは単数を表します。
例えば、子供が何人生まれるかを占う時、子供を表す天体が単数のサインにいれば1人を表し、複数のサインにいれば、子供が複数生まれると判断します。
なお、他の星座の中には複数のイメージを持つ星座もありますが、複数のサインは上記4つのサインだけです。
例えば、天秤座は見るからに複数ですが、複数を表すことはありません。
また、複数のサインは、後で出てくる「モード」の柔軟サインに対応します。

3.豊作と不毛(Fertile & Barren)

【豊作のサインと不毛のサイン】
・豊作のサイン : 蟹座、蠍座、魚座
・不毛のサイン : 双子座、獅子座、乙女座

豊作のサインと不毛のサインは、子供ができやすいかなどを判断する時に用いられます。
天体が豊作のサインにいれば子供ができやすいと判断し、不毛のサインにいればできにくいと判断します。
ここで、不毛のサインである双子座、獅子座、乙女座のうち、双子座と乙女座は複数のサインでもあります。
もし相談内容が将来子供を授かるかどうかで、子供を表す天体が双子座にいたら、子供はできにくいものの、生まれるときには何人か授かることになるでしょうという判断になります。

4.理性と野獣(Humane & Bestial)

【理性と野獣】
・理性的 : 双子座、天秤座、水瓶座、乙女座
・獣的 : 牡羊座、牡牛座、射手座前の半分(0.00度~14.59度)、山羊座
・野獣的 : 獅子座、射手座の後ろ半分(15.00度~29.59度まで)

サインを理性的なグループとそうでない野性的なグループに分類しています。
例えば、天体が理性のサインにいればその相手が理性を持って話し合いに応じることを表し、もし、獣や野獣のサインにいれば話の通じない相手であることを表します。
獣を激しくした分類が野獣になります。

1.男性・女性(Male & Female)

【男性サイン、女性サイン】
・男性サイン : 牡羊座、双子座、獅子座、天秤座、射手座、水瓶座
・女性サイン : 牡牛座、蟹座、乙女座、蠍座、山羊座、魚座

サインは男性サインと女性サインに分類されます。
生まれてくる赤ちゃんの性別を占う時などで使われます。
赤ちゃんを表す天体が女性サインにいれば、女の子が生まれてくると判断します。

2.モード(Mode)

【モード】
・活動サイン(素早い、短期間) : 牡羊座、蟹座、天秤座、山羊座
・固定サイン(ゆっくり、長く継続) : 牡牛座、獅子座、蠍座、水瓶座
・柔軟サイン(変化しやすい) : 双子座、乙女座、射手座、魚座

モードでは、サインを活動サイン、固定サイン、柔軟サインに分類します。
モードは物事の進み方の早さを表していて、活動サインは早い、固定サインは遅い、柔軟サインは早くなったり遅くなったり進み方が変化することを表します。
例えば、病気を表す天体が活動サインにいれば、症状は激しいものの短期間で消えることを表し、固定サインにいれば症状が変わりにくく長く続くことを表し、天体が柔軟サインにいれば症状が良くなったり悪くなったりを繰り返すことを表します。
また、柔軟サインは、「信頼性が低い、不正直」という意味を持つことがあります。
柔軟サインにいる天体が表す人物を、信頼できない相手として解釈するということで、相手の信頼性が問題になる時に使われます。
柔軟サインの「変化しやすい」という性質から、このような意味が来ていると考えられます。

3.声量(Voiced & Mute)

【声量の分類】
・大声のサイン : 双子座、乙女座、天秤座
・無声のサイン : 蟹座、蠍座、魚座
・普通の声量のサイン : 牡羊座、牡牛座、獅子座、射手座
・弱い声量のサイン : 山羊座、水瓶座

サインを声量で分類しています。
例えば、彼を表す天体が大声のサインにいれば、彼の声が大きい可能性を表します。

4.手足の不自由さを表すサイン(Maimed)

【手足の不自由さを表すサイン】
・牡羊座、牡牛座、獅子座、魚座

サインを、手足の不自由さを表すサインとそうでないサインに分類しています。
例えば、戦争に行った彼を表す天体が手足の不自由さを表すサインにいれば、怪我をして帰ってくるかもしれません。

5.身体の器官

【サインと身体の器官】
・牡羊座 : 頭
・牡牛座 : 首
・双子座 : 手、腕、肩
・蟹座 : 胸
・獅子座 : 心臓、あばら
・乙女座 : 腸と腸の周りの内臓
・天秤座 : 腰、泌尿器、下の部分のお腹
・蠍座 : 性器、肛門
・射手座 : 太もも、お尻
・山羊座 : ひざ
・水瓶座 : すね、くるぶし
・魚座 : 足

牡羊座が頭を、牡牛座が首を、双子座が手、腕、肩などを表します。
この結びつきは、例えば「ひざの手術をした方が良い?」というような質問を受けた時に使われたようです。
その昔、占星術師は医者も兼ねていました。
そのためこのような分野の研究がなされてきたのでしょう。
なお、JF式の場合、身体との対応関係についてはサインではなくハウスを使います。
ハウスの項目で説明します。