1.知識とお金

2015/6/12 更新

「専門知識がお金になるかどうか」

エンジニア、数学者、占い師、映画監督、カメラマンなど、何かしらの専門分野でプロとして食べていけるかどうかを占う方法を解説します。
第9ハウスを「専門知識」と考え、第10ハウスは「専門知識から生じるお金」と考えます。

【専門知識がお金になるかどうか】
◆ ハウスと天体
 ・専門知識から生じるお金:第10ハウスとロード10
 ・専門知識:第9ハウスとロード9
◆ 専門知識と、専門知識から生じるお金をチェック
 利益になる時
 ・ロード9とロード10の状態が良い
 ・第9ハウスと第10ハウスの状態が良い
 利益にならない時
 ・第9ハウスと第10ハウスの状態が悪い
 ・ロード9とロード10の状態が悪い
◆ アスカーを表す天体と、専門知識/専門知識から生じるお金のアスペクト、レセプションをチェック
 ・良い関係同士なら、お金が入ってくると判断する
 ・アスカーを表す天体と、ロード9/ロード10とのアスペクトがなくても利益が出ることを表すが、もしアスペクトがあればその性質に注意する
 ・アスペクトやレセプションが悪い場合は、その原因などを考えて対策を打てるかどうか考える

最初に専門知識を表す第9ハウスとロード9をチェックします。
第9ハウスにエッセンシャル・ディグニティの良い天体がいるか、ロード9エッセンシャル・ディグニティが良ければ、アスカーは良い知識を持っていることを表します。
第9ハウスにいる天体は、カスプに近い程、影響力が強くなります。
ロード9については、アクシデンタル・ディグニティも重要になります。良い状態でしょうか悪い状態でしょうか?

例えば、ハウスによる強弱を見てみたとき、ロード9がアンギュラー・ハウスにいれば、知識が外に出やすいことを表すので良い表示です。
ただし、第1ハウスにだけは注意が必要です。
第1ハウスはアンギュラー・ハウスなので本来良い表示なのですが、もしロード9が第1ハウスにいて固定サインにいると、「知識がアスカーの中にとどまったままになり外に出ない」という意味を持つので良い表示にはならないのです。

ロード9がサクシーデント・ハウスにいれば、まずまず良い表示です。
しかし、もしケイデント・ハウスにいると、知識が外に出にくいことを表すため、良い表示ではありません。

次に専門知識から生じるお金を表す、第10ハウスとロード10をチェックします。
良い状態でしょうか、悪い状態でしょうか?
第10ハウスにエッセンシャル・ディグニティの良い天体がいるか、ロード10のエッセンシャル・ディグニティが良い状態ならば、利益が多いことを表します。
第10ハウスにエッセンシャル・ディグニティの悪い天体がいるか、ロード10のエッセンシャル・ディグニティが悪い状態なら、利益が少ないことを表します。

また、ロード9やロード10の変化にも注目しましょう。
最近、ロード9のエッセンシャル・ディグニティが良い状態になっていたら、最近になってアスカーの知識が磨かれた可能性があります。
もしロード9が固定サインの真ん中にいれば、最近、アスカーの知識に特に大きな変化はなく、また今後も、知識が突然増えるわけではないことを表します。
もし良い状態になるとしても、長い時間がかかるでしょう。
同様に、最近ロード10のエッセンシャル・ディグニティが良くなっているならば、最近アスカーの知識から入る収入が増えたことを表します。

ロード9が逆行している場合、何かしら方向のズレた勉強をしていることを表すため、ダメージと考えるのですが、もしその専門知識が「歴史を過去にさかのぼるもの」である場合には、「状況を正確に描写している」と考えられるため、良い表示になります。

ロード9に対する、他の天体からのオーブ・アスペクトもチェックしてください。
その天体からのアスペクトは、ロード9を助けているでしょうか、それともダメージになっているでしょうか?
例えば、エッセンシャル・ディグニティの良いロード11(友人)がロード9と良いレセプションでアスペクトしていれば、友人の助けによって、アスカーの知識が増えることを表します。

専門知識から利益が来ることを表すために、ロード9とロード10のアスペクトは必要ありません。
アスペクトがなかったとしても、知識と利益の状態が良ければ、利益が生まれると判断します。
同様に、アスカーを表す天体とロード9、ロード10とのアスペクトも不要です。

しかし、もしアスカーを表す天体と、ロード9、もしくはロード10がアスペクトしていたら、そのアスペクトに注意します。
例えば、ロード9がロード1に対して、フォール(突き落とす)のレセプションであれば、専門知識がアスカーを傷つけていると判断できます。
もしかすると、勉強のしすぎで体を壊しているのかもしれません。
この場合、「勉強のしすぎで体を壊さないように注意する必要がありそうですよ」と伝えてあげると良いかもしれません。
もちろん、アスカーと話しながら判断してください。

アスカーを表す天体とロード10のアスペクトは、以下のようなケースが考えられます。
・ロード10がターム、ロード1に対して△トラインでアプローチ : 利益は小さいけれど、すぐにやってくる可能性がある
・ロード10がイグザルテーション、ロード1に□スクウェアでアプローチ : 利益はたくさん上がるものの、それまでに苦労しそう
・ロード10とロード1が☍オポジション : どんな利益が上がったとしても、あとで後悔するかもしれない

第9ハウスと第10ハウスは隣同士のハウスなので、ロード9とロード10が同じ天体になることもよくあります。
これは特に問題ありません。
「知識も、知識からやって来るお金も、同じような状態」ということを表します。

お客さん(第7ハウス)とお客さんのお金(第8ハウス)

専門知識と、そのお金については、第9ハウスと第10ハウスから判断します。
この第7ハウスと第8ハウスは、その判断を助ける、サブ的な位置づけのハウスになります。
もし第9ハウス(専門知識)と第10ハウス(専門知識から生じるお金)の状態が良くなかったとしたら、この第7ハウス(お客さん)や第8ハウス(お客さんのお金)が、原因を探る手がかりになるかもしれません。

第7ハウスとロード7はお客さんを、第8ハウスとロード8はお客さんのお金(第7ハウスから2番目)を表します。
アスカーを表す天体と、お客さん、それとお客さんのお金との状態を比較しながら、原因を探ります。

例えば、ロード7がロード1のことを大嫌いならば、つきあうお客さんが、アスカーのことを大嫌いということでしょうか。
何か原因に心当たりがあるかどうか、アスカーに尋ねてみましょう。

ただし、この第7ハウスと第8ハウスはあくまでもサブ的な位置づけになるので、もし、ロード7かロード8が目立つ天体として登場してきた時のみ、考察しましょう。
例えば、ロード1がロード7と☍オポジションになっていたら、考察してみても良いと思います。

もしロード8がマイ・サイン(最高の状態)にいて第8ハウス(お客さんのポケット)の中にいると、お客さんはお金をたっぷり持っていることを表しますが、ポケットの中から出てこないので、良い表示ではありません。
それから、ロード8がもし悪い状態でも特に気にする必要はありません。
ロード9とロード10が主要な指標になります。

専門知識による収入と、給料の違い

「専門知識を元に食べていけるかどうか?」
ここでテーマとして扱っている「専門知識から生じる収入」は、いわゆる、会社からもらう「給料」とは異なる種類の収入です。
アルバイト、パート、契約社員、会社員とは異なり、例えば、フリーランスや個人事業主の収入に当てはまります。

ある団体に所属したり会社に所属して給料を得ている場合、その団体や仕事は第10ハウスになり、仕事からの給料は第11ハウスによって表されます。