2014/12/24 更新
チャートのターン(ホロスコープの回転)
※「チャート」はホロスコープを指しています。
まず例を見てみましょう。
僕が「仕事は今どんな状況?」
という質問をする時、僕は第10ハウス(仕事)を見ることになります。
しかし、「息子の仕事は今どんな状況?」と質問するならば、第10ハウスを見てはいけません。
第10ハウスは僕の仕事を表しているからです。
僕の子供(第5ハウス)の仕事(10番目)のハウスを見る必要があるのです。
これを、「チャートのターン」と呼びます。
試しに下の図を使って、指で辿ってみてください。
僕の子供は第5ハウスです。
そこを1番目として、10番目のハウスはどこになりますか?
…第2ハウスになりましたか?
第2ハウスが、息子(第5ハウス)にとっての仕事(第10ハウス)なのです。
もう少し例を挙げましょう。
例えば、
・パートナー(第7ハウス)のお金(2番目)は第8ハウスです。
・お父さん(第4ハウス)のお金(2番目)は第5ハウスです。
・お父さん(第4ハウス)の弟(3番目)は第6ハウスです。
・お母さん(第10ハウス)のお金(2番目)は第11ハウスです。
・お母さん(第10ハウス)のお母さん(10番目)は第7ハウスです。
・「弟に貸したお金、返ってくる?」
弟(第3ハウス)のお金(2番目)である第4ハウスを見ます。
このように、「誰々の○○」を質問したい時にチャートのターンを使うのです。
最初は指でたどっていいのですが、慣れたら簡単な計算方法がありますので使ってください。
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【チャートのターンの計算方法】
・パートナー(第7ハウス)のお金(2番目)=第8ハウス
7+2-1=8
※計算で気をつけて欲しいのは、
7+2=9
だから第9ハウス、ではないことです。1を引いてください。
・7+2-1=8
第8ハウスです。
これは、ハウスの計算が基数ではなく序数であるためですが、細かいことはいいので1を引くと覚えてください。
さらに、※足した時に12を超えてしまった時には12を引いてください。
・息子(第5ハウス)の仕事(10番目)=第2ハウス
5+10-1=14
12を超えたので、12を引きます。
14-12=2
第2ハウスです。
…わかりにくかったら、指でたどりましょう!
エラそうに計算方法をしゃべっているこの僕も、実はいまだに指で数えています!( ̄▽ ̄;)
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オリジナル・チャートとターン・チャート
先の例で、息子(第5ハウス)の仕事(10番目)が第2ハウスになる例を挙げました。
この第2ハウスですが、2つの呼び方があります。
1.オリジナル・チャートの第2ハウス
2.ターン・チャートの第10ハウス
元のホロスコープを、「オリジナル・チャート」と呼び、
回転させた時のホロスコープを「ターン・チャート」と呼ぶのです。
例えば、パートナー(第7ハウス)のお金(2番目)=第8ハウス
このハウスの呼び方は下の2つになります
1.オリジナル・チャートの第8ハウス
2.ターン・チャートの第2ハウス
この呼び方は、勉強が進むにつれてバシバシ使うようになります。
覚えておいてくださいね!
ショートカットできる時はターンせず、オリジナル・チャートのハウスを使う
例えば僕の子供(第5ハウス)のお父さん(4番目)は第8ハウスではなく、僕が父親なのだから第1ハウスです。
僕の姉(第3ハウス)の父親(第4ハウス)は第6ハウスではなく、僕の父親でもあるのですから第4ハウスです。
このようにアスカーから見て、ストレートにハウスを決定できるアスクトは、チャートをターンさせず、オリジナル・チャートのハウスを使います。
ターンさせたチャートのハウスの意味は重複しない
例えば僕が父親(第4ハウス)のお金(2番目)について占いたいとします。
僕の父親のお金は第5ハウスで表されます。
このとき、僕の子供も第5ハウスで表されます。
しかし、これは「僕の子供が父親のお金に影響を与えている」という意味ではなく、「僕の父親のお金が第5ハウスで表されている」だけです。
ホラリーでは、基本的に質問されていることだけしかホロスコープに表示されることはありません。
ただし、アスカーの置かれている状況にもよっては、もしかすると「子供」と「父のお金」が両方チャートに表示されている可能性もあります。
表示されているのかいないのか、いつでもはっきりわかるわけではなく、曖昧なこともあります。
難しいとは思いますが、アスカーの置かれている状況から、「たぶん、表示されていないだろう…」という風に判断してください。
共通のアスクトはターンさせない
所属するのはどっち?
僕が自分の仕事について占う時は、第10ハウスを見ます。
僕が息子の仕事について占う時には、
息子(第5ハウス)の仕事(10番目)なので、オリジナル・チャートの第2ハウスを見ます。
しかし、僕の息子が「オリンピック(第10ハウス:栄光・名誉)で優勝できるかどうか」を占いたいときには、オリジナル・チャートの第10ハウスを見ます。
息子にとっての第10ハウス(オリジナル・チャートの第2ハウス)は見ません。
これは「オリンピック」が、僕にとっても彼にとっても、「共通のアスクト(オリンピック)」だからです。
このように、アスクトがプライベート(個人的)に所属するのか、パブリック(公的)に所属するのかによって、所属するハウスが変わります。
名づけて…「ターン・チャートのオリンピック理論!」
どうでしょうか笑
この先使おうかな(゚∀゚)
もう一つ例を挙げましょう。
僕が「自分の大学の先生」について占いたい時、第9ハウスを見ることになります。
僕が「子供(第5ハウス)の大学の先生(9番目)」について占いたい時は、オリジナル・チャートの第1ハウスを見ることになります。(5+9-1=13 13-12=1)
しかし、僕が「子供の大学について」占いたいとすると、オリジナル・チャートの第9ハウス(大学)を見ることになります。
これは息子にとっても僕にとっても「大学は共通」だからです。
※例外
「僕の孫の大学」について占いたい時は、第9ハウスを見ることはできません。
なぜなら僕の孫は僕の子供(第5ハウス)の子供(5番目)で第9ハウスとなり、すでに孫を表しているからです。
このような場合には、孫(第9ハウス)からの9番目、つまりオリジナル・チャートの第5ハウスが大学を表すことになります。
僕は最初にこの記述を見たときに違和感いっぱいで、正直混乱しました。
「え? そんな適当でいいの?」
あなたもきっと、僕と同じように感じたのではないでしょうか?(^_^;)
最初は戸惑うこのルールも、第2部で実占を始めると、「本当にそうなんだー(゚Д゚)ノ」という驚きとともに、だんだん体に馴染んできます。
チャートのターン練習問題のページで、少し詳しく説明します。
どうしても曖昧なこともある
ホラリーを続けていると、ここで説明した方法を使っても、オリジナル・チャートのハウスを使うのか、ターン・チャートのハウスを使うのか、どうしても迷う時がくると思います。
しかし、それほど心配する必要はなさそうです。
そういう時は大抵、「わ、わからん…ん? あれ、待てよ、どっちを使っても結果は大して変わらないぞ」という感じに落ち着くもので、ホロスコープがうまく調整されているようなのです。
それから、最初アスカーの話を聞いた限りではよくわからなくても、ホロスコープを見てみると、「こっちこっち! こっちのハウスを使うんだよー!」という表示が出ていることもよくあります。
慣れるまでちょっとかかるかもしれませんが、少しずつわかるようになってくるはずです(^^)
死と投獄について占う時は、両方のハウスを見る
死と投獄について占う時だけは、ターン・チャートとオリジナル・チャートの両方のハウス(正確にはハウス・ルーラー)を使います。
理由はよくわかりませんが、確かに両方必要なので、忘れずにチェックしてください(◎_◎;)
◆死について
例えば、僕が自分の死について占うときは、第8ハウスを見ます。
しかし、僕が「息子の死について」占うときは、息子(第5ハウス)の死(8番目)である第12ハウスと、オリジナル・チャートの第8ハウスを見ます。
◆投獄について
例えば、僕が自分の投獄について占う時は、第12ハウス(投獄・刑務所)を見ます。
しかし、僕が自分の息子の投獄について占うときは、息子(第5ハウス)の投獄(12番目)と、オリジナル・チャートの第12ハウスを見ます。