4.エッセンシャル・ディグニティ

2017/8/10 更新

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◆ CL式、JF式、朝比奈式
これからエッセンシャル・ディグニティを勉強していきます。
エッセンシャル・ディグニティとは、簡単に言えば天体の状態が良いか悪いかを判断する要素です。
エッセンシャル・ディグニティはCL式でもJF式でも重要な項目です。占いの中核と言ってもいいかもしれません。
一方、朝比奈式ではこの要素は使用しません。朝比奈は現在この要素は使わずに占いをしています。
理由は長くなるので省略しますが、これからクラシック占星術を学ぼうというあなたは、この項目は勉強しておいた方がいいと思います。
その方が、今後クラシック占星術の勉強を続けていった時、理解が早くなりますよ。
朝比奈式ではエッセンシャル・ディグニティを用いないため、この項目の解説はCL式とJF式のものです。
なお、エッセンシャル・ディグニティの考え方はCL式もJF式もほぼ共通です。

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エッセンシャル・ディグニティ

【エッセンシャル・ディグニティ】
 その天体が表す物/事/人物が、質問の文脈の中で良い振る舞いをするかどうか、もしくは良い質を持っているかどうか

エッセンシャル・ディグニティは天体の状態の良し悪しを判断する要素です。
基本的には、エッセンシャル・ディグニティの良い天体は良い振る舞いをする、或いは良い状態にいると考え、逆にエッセンシャル・ディグニティの悪い天体は悪い振る舞いをするか、悪い状態にいると判断します。
天体の状態の良し悪しは、そのままその天体によって表される物/事/人物の状態の良し悪しに繋がります。
例えば、エッセンシャル・ディグニティの良い木星によって表されるネコは元気で、そうでないネコは元気がない、と判断します。
ただし、エッセンシャル・ディグニティの良し悪しは、その質問の中でだけ考慮することなので、質問から離れたところで意味を考えないようにしてください。
例えば、ホラリーで何かを占った時、あなたの友人を表す天体のエッセンシャル・ディグニティが悪くても、それはその質問の文脈の中で友人が悪い振る舞いをする可能性があることを表すに過ぎず、その友人の本質が悪いことを表すわけではないのです。

エッセンシャル・ディグニティの決まり方:サイン法とセクト

エッセンシャル・ディグニティを判断する方法は大きく2種類あります。
一つは、天体のいるサインから判断する方法(サイン法)。
もう一つは天体とホロスコープの昼夜の区別から判断する方法で、セクトと呼ばれます。

ただ、この2つの方法を組み合わせる方法は、伝統的には主流と言えるものではありません。
CL式JF式関わらず、セクトなしで、サインから判断する方法が主流です。
CL式ではサイン法のみの方法が主流で、サイン法とセクトを組み合わせる人たちは昔も今も少数です。
JF式ではサイン法のみが用いられています。セクトを用いることはありません。

このようにとてもマイナーなセクトですが、これはサインによる判断方法に名前がついていないことからも容易に想像することができます。
エッセンシャル・ディグニティと言えばサインから判断するものという考え方がしっかり浸透しているため、この方法には名前がついていないのです。
しかし、これでは不便なので、サインから判断する方法についてはサイン法と呼んでおこうと思います。