5-9.サンド、アスペクト

2017/1/19 更新

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※このページにはアスペクトなどの単語が登場するので、第1部が終わってから見直してみてください。
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このページで説明する内容は伝統的に重要だよ、という感じで説明されているものなのですが、僕は不要だと思います。
サンドについては知っておく必要もないし、天体からのアスペクトの方はアスペクトについて学べば当たり前の内容すぎて、一体この項目は何のためにあるのか不明です。
ただ、一応伝統的に説明されていることなので、とりあえず残しておこうと思います。

サンド(天体に挟まれた状態)

天体が2つの天体に挟まれている状態はサンドと呼ばれます。
例えば、火星がおうし座の13度、金星がおうし座15度、太陽がおうし座18度にいると金星はサンドの状態になります。
このようにある天体をサンドする天体がその天体の前後3度くらいにいる場合、サンドはその天体のアクシデンタル・ディグニティに影響します。
この時、ある天体をサンドしている2つの天体がベネフィックなのかマレフィックなのかによって良い影響なのか悪い影響なのか区別されます。
2つのベネフィックに挟まれている時、天体のアクシデンタル・ディグニティは良い状態になります。
2つのマレフィックに挟まれている時、天体のアクシデンタル・ディグニティは悪い状態になります。
ベネフィック以外、もしくはマレフィック以外の天体から挟まれていても、その天体のアクシデンタル・ディグニティは特に変化しません。

サンドしている天体のいるサインがサンドされている天体のサインと異なる時、その影響力は非常に弱くなります。
例えば、土星がおうし座28度、金星がおうし座29度、火星がふたご座1度にいると、金星は土星と火星にサンドされています。しかし火星は金星とは異なるサインにいてサインの壁を挟んでしまうため、火星の影響力は金星にほとんど届かず、サンドの影響力は非常に弱くなります。

サンドされている天体が他の天体からアスペクトを受けている場合があります。
ベネフィックにサンドされている天体がマレフィックからアスペクトを受けていたりその逆だったり。良いのか悪いのか迷うかもしれませんがそのまま解釈してください。
例えば、マレフィックにサンドされている天体がベネフィックの天体からアスペクトを受けている時は、悪い状態にも関らずある程度の手助けが存在することを表します。
ベネフィックにサンドされている天体がマレフィックからアスペクトを受けている時は、良い状態にも関らずある程度悪いことが存在することを表します。

アスペクト・サンド(アスペクトで挟まれた状態)

天体が2つの天体に直接挟まれている状態がサンドです。
一方、天体が2つの天体からアスペクトで挟まれた状態がアスペクト・サンドです。
例を見てみましょう。

aspect-sand-001

金星がおうし座11度、土星がやぎ座9度、火星がやぎ座12度にいます。
この時、金星はトラインのアスペクトで土星と火星に挟まれています。
このように天体からアスペクトで挟まれている状態はアスペクト・サンド(アスペクトで挟まれた状態)と呼ばれていて、ベネフィックに挟まれていればアクシデンタル・ディグニティが少し改善し、マレフィックに挟まれていればアクシデンタル・ディグニティが少し悪くなります。
ただ、直接挟まれるサンドに比べて影響力はとても小さくなります。

アスペクト(aspect:影響を受けている状態)を受けている状態

天体はアスペクト(オーブ・アスペクト)している天体から影響を受けます。
例えば、おひつじ座10度にいる火星がやぎ座13度にいる土星からスクウェアのアスペクトを受けている時、火星は土星から影響を受けています。
土星からの影響が良いものかどうかは、土星が何を表しているのか、アスペクトの性質、天体のエッセンシャル・ディグニティ、アクシデンタル・ディグニティ、レセプションなどから判断します。

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◆ 注釈(2017年)
繰り返しになりますが、このページで解説している内容は不要です。
ただ、サンドについては少し解説を付けておきます。アスペクトの方はアスペクトのページを参照してください。

サンドについて、伝統的にはアクシデンタル・ディグニティが変化すると解説されていますが、これは誤りです。
そもそも天体をベネフィックとマレフィックに分けるという考え方も誤りですが、それによって天体のアクシデンタル・ディグニティが左右されるという考え方も誤りです。サンドが天体のアクシデンタル・ディグニティを左右することはありません。
なぜこのような考え方が生まれたのかさっぱり理由がわかりません。
昔の文献を読んでいても、技術的な説明ではよく見かけますが実占の中で登場しているところは見たことがありません。
みんな、とりあえず昔から説明されているから私も説明はしておくけど…という感じです。
これ即ち、説明すらも不要ということです。